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2024.01.22

2024.1.22 Mon.

KORG デジタルピアノ

Poetry 

KORGの新発売の電子ピアノ、Poetryの画像。 木目が美しく、コンパクトな電子ピアノ

 

 

 

Poetryには、ショパンが33歳当時の1843年製PLEYELピアノと、
世界的なショパン・コンクールでも採用されているイタリアン・コンサート・グランド・ピアノの
2つのピアノ音色を搭載しています。

 


 

 

PLAYELについて

 


 

1843年製PLEYEL

Poetryに収録されている1843年製PLEYELピアノは、ショパンが33歳だった時のものです。
当時の状態のまま、フランスのとある地方にあったものを日本へ移送し、
修復が必要な消耗品以外の部品はフランスから当時の部品を取り寄せて、
可能な限り1843年当時とほぼ変わらない状態のものに修復された個体です。

PLEYELの特徴

PLEYELというピアノは、ショパンがどうしても”シングル・アクション”を
変えさせなかったという逸話のあるピアノです。
またPLEYEL社もショパンが亡くなった後も14年間この方式を変えませんでした。

シングル・アクションとは完全に鍵盤(ハンマー)を戻さないと次の打鍵ができず、
速い連打が難しい構造の鍵盤です。
現在のピアノは”ダブル・エスケープメント”という構造で、
ハンマーが戻りきらなくても打鍵ができるので速い連打が可能になり、
超絶技巧で派手な演奏を実現できる様になっています。

現代のピアノはコンサート・ホールのような大きな会場で響かせられるように進化してきましたが、
19世紀の中頃まではコンサート・ホールのような大きな会場は無く、サロン・コンサートが主でした。
そのころの絵を見るとショパンがサロンで弾いていて、
女性がピアノに肘をかけて聞き入っているような光景を見ることができます。
さらに、この少し前の時代にピアノという楽器はなく、
鍵盤楽器といえばチェンバロとパイプ・オルガンでした。
このチェンバロという楽器はオーケストラの中で使えるほど大きな音がしますが、
逆に小さな音で弾くのが難しい楽器でした。
チェンバロをサロンなどで演奏するとかなり大きい音になります。
その問題を解決するためにピアノの前身である「フォルテピアノ」という楽器が登場し、
弱い音も弾けるハンマー・アクションが発明されました。
当時は小さな音量で弾けることが最も重要だったと考えられます。

またPLEYELにはミュート板がついています。
高音部は音が小さく低音部は音が大きいため、
弾いたときにバランスが悪くなるのでこのミュート板を装着し、
中低音域の音量を下げて高音域へクレッシェンドさせて音楽的にバランスをとるようになっています。

そのようなことも含めて、PLEYELはやはりフォルテッシモではなくて、
繊細な表現で美しく音楽を語るピアノであると考えられます。

 


 

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